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2004/10/12

乳がん5

 乳がんの手術を受けて生還したものの、乳房を失ったダメージに苦しむ人は多い。
 左右のバランスが崩れて、肩が凝る。パッド(人工乳房)がずれたり、蒸れてあせもができる。温泉やプールに行きたくても人の目があるので我慢する。女でなくなったという喪失感で落ち込むことが多い…そんな人にお勧めなのが乳房再建術だ。
 まず皮膚と筋肉の下にゴム製の袋を入れて、生理食塩水を何回かに分けて注入する。これは胸のふくらみとなる人工乳腺を後で入れるのに周囲の組織を拡張するためだ。数か月後に袋を取り出して、柔らかいシリコン製の人工乳腺を入れる。
 乳頭と乳輪は、残った乳房から半分を取って移植したり、足の付け根の皮膚を植皮して着色したりする。手術の傷跡がなければ、左右どちらの乳房が患部だったかわからないほど、きれいに再建できるケースが多い。
 こうして、乳房が戻ると、気持ちが明るくなって人生に積極的になったり、それまで感じていた手術後の痛みやしびれなども消える人もいる。欧米では乳房再建術に健康保険が適用され、乳房切除と同時に行われることもある。が、日本では保険がきかず、自費で100万円以上かかる。
 年齢や既婚・未婚に関係なく、乳房を切除されるのが嫌で必要な手術をためらう人は少なくない。乳房再建術が保険適用になり普及すれば、そうしたことも減るだろう。せめて手術を受ける前に乳房が再建できることを知っておけば、精神的な負担も軽減するはずだ。

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