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2011/12/14

処方薬依存

 医師が処方する薬でも、長期間服用していると処方薬依存に陥ることがある。精神科で出す薬に多いが、とくにベンゾジアゼピン系の薬は要注意だ。脳内で神経伝達を抑制する GABA受容体の働きを高め、不安や興奮を抑える作用があるので、抗不安薬、また不安や興奮を抑制することで眠気を誘うため、睡眠薬としても利用される。
・抗不安薬(商品名デパス、リーゼ、レキソタン、レスミットなど)
・睡眠薬(商品名ハルシオン、レンドルミン、エバミール、ベンザリンなど)
 ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は、それ以前の主力だったバルビツール酸系睡眠薬に比べて副作用が少ないとされた。バルビツール酸系は脳全体の活動を抑制するため、呼吸困難や呼吸停止などの副作用があったからだが、ベンゾジアゼピン系はその心配はなく、大量を長期服用しない限り依存も起きないと言われていた。
 ところが、1980年代になって、常用量での依存例の報告が相次いだ。症状としては、不安、気分の落ち込み、頭痛、発汗、手足のしびれ、震え、知覚異常、ケイレン発作、離人感(現実感焼失)などだ。発現率 40%という報告もあり、高齢者ほど出現頻度が高く、半減期が短い薬ほど高率に発現する。抗不安薬として用いられる薬が、不安や気分の落ち込みを招くことがあるのだ。
 そのため米国食品医薬品局は、ベンゾジアゼピン系の長期投与を承認していない。2~4週間以上の利用はやめるべきだろう。
 薬を処方した医師に相談したら、症状を見ながら薬を減らしてくれたり、依存の少ない薬に切り替えてくれればいいが、処方薬依存になるまで何か月も放っておいた医師には期待できない。
 だからといって、自分で急に薬をやめると離脱症状があらわれる。薬をやめるには専門家のアドバイスが必要になる。各都道府県に設置されている精神保健福祉センター、民間では薬物依存症リハビリ施設の「ダルク」が全国各地で運営されている。

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